虫垂炎

急性虫垂炎は非常に多い腹部疾患である。その症状は持続性で陣発的に痛む右下腹部痛で、悪心や嘔吐があり、ほとんどの患者で白血球が増加する。

右下腹部の虫垂区(マックバーネー点)に圧痛があるのが本病の重要な特徴である。急性虫垂炎は一般に急性単純性虫垂炎 急性化膿性虫垂炎 壊疽性および穿孔性虫垂炎 虫垂周囲膿瘍と4つに分けられる。

急性虫垂炎に対する鍼灸治療は現代の報告では1950年代のはじめにある。50年代の後期に中国の医療界に本病を鍼灸で治療しようという風潮が生まれ1958年から報告が始まった。

50年代の末期にある施設での各種の急性虫垂炎の鍼灸治療の症例が発表され1542例に及び症例が出されて
有効率は成人では84、2% 小児では66、3%とまとめられた。

60年代初めに急性虫垂炎2925例にたいして刺鍼のみで治療した結果を分析すると急性虫垂炎に対する有効率は80、06% 慢性虫垂炎の急性発作に対する有効率は52、68%  虫垂膿瘍に対する有効率は35、6%だった。

この20年に及ぶ多くの臨床治療結果によって鍼灸は単純性虫垂炎と軽症の化膿性虫垂炎に対する主要な治療方法となっただけじゃなく、他の型の急性虫垂炎にたいしても有効な補助治療と言える。特に最近はレーザー鍼などでも治療効果も他の治療と同じくらいにあり、安全で無痛なために患者に受け入れられやすい。

急性虫垂炎に対する鍼灸の治療メカニズムについてもいくつもの研究がされていて50年代末期には上海に治療メカニズムの研究班が作られた。実験の結果は鍼灸は虫垂への血液供給を改善し、炎症によって発生する有害物質を排除して回復させるとともに虫垂の有益な蠕動運動を促し虫垂腔にある内容物の排出、及び炎症を鎮めるのに有利に働くというものだった。

人の虫垂は退化して不要になった器官などではなく、免疫活性物質を分泌している事が最近わかった。虫垂を切除した人では、悪性腫瘍の発生率が高い傾向があるとの研究もある。

それを考えても慢性虫垂炎を鍼灸で治療することは意義があると言える

治療——————–
●体鍼1
主穴:カン尾 足三里 阿是穴
配穴:悪心や嘔吐には上カンと内関を加える。発熱には曲池 尺沢を加える 腹張には大腸愈と次廖を加える

カン尾穴の位置 足三里の約2寸下
阿是穴の位置 右下腹部でもっともはっきりした圧痛点(マックバーネー点)

治療方法——————–
一般に主穴より常に2~3穴とる。はっきりした症状であれば配穴を1~2穴加える 
操作方法は尺沢を三稜鍼で刺血する以外に他の穴位は強刺激で運鍼したあとに置鍼する。(20分)
またパルス電流を流して通電してもよい。
1日1~2回治療する

治療効果——————–
急性単純生虫垂炎と軽症化膿性虫垂炎に体する刺鍼の平均有効率は85%~90%である。461例の患者を追跡調査して確認したことがあったが、結果手術をしなかった患者は38、9%で再発していない患者は31、4%だった。
3割~4割は手術をしないで治癒している。

●体鍼2——————–
主穴:膝四 大横
膝四穴の位置 右膝蓋骨外縁の上4寸

治療方法——————–
主穴はすべてとる。膝四穴には直刺し得気する深さまでいれると捻転して下腹まで響かせるとよい。30分置鍼し10分毎に動かすのが望ましい。

治療効果——————–
急性虫垂炎患者750例で735例が治癒で有効率98%であった。

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