ぎっくり腰

ぎっくり腰は急に体を捻ったために腰部の筋肉が引きつって起こるものである。よく損傷する筋肉は大腰筋、腰背筋、などだが腰方形筋が損傷されることもあり、臀部の中臀筋が損傷されるものや、まれには腸腰筋が損傷されることもある。

身体を動かすと、急に腰部に激しい痛みが起こり、運動制限があって咳やくしゃみで痛みが増し腰部にはっきりとした圧痛点が現れることがある。

症状はひねった後数時間か数日で痛みがどんどん痛くなってくる

ぎっくり腰は鍼灸治療がもっとも奏効する疾患のひとつである。現代の臨床報告のもっとも早いのは1920年代からあり、半世紀にわたり豊富に臨床経験が積み重なってきたといえる。

近年のぎっくり腰の鍼灸治療にはいくつかの特徴がある。そのひとつにはいろいろな穴位刺激法がでてきているということ。伝統的な刺針や灸だけじゃなく、抜カン 電気針 レーザー針 火針 マイクロウエーブ などほとんどが使われ一定の効果をあげている。

また多くの症例が比較検討され有効な穴位の組み合わせ処方が厳選されていっている。

足の太陽膀胱経の痛みでは、手の後渓がもっともよく効くと言い、督脈の痛みは水溝が最も効果が高い。太陽膀胱経と少陽胆経の痛みは腰痛穴がもっとも効果が高いと分析して検討されている。

この他に、鍼灸とともに自動運動することが強調されて同じ穴位でも自動運動を組み合わせると効果がかなり高いことは分析されている。

治療——————–

体針
1 主穴:水溝(あるいは水溝から左右1センチの傍ら)、後渓(あるいは晴明)腰痛穴
配穴:委中 命門 陽関 大腸癒 合谷
腰痛穴の位置:手背で第2、第3と第4、第5の中手骨末底の間 背側の腕関節横紋の先1寸 片手の2穴 腰腿穴の手前0.5寸

治療方法——————–
一般的には主穴だけを使い効果がはっきりしなければ配穴を使う。痛む部位にもとずき取穴する。
腰正中線の痛みには水溝に0.1寸ー0.2寸直刺し、2分ほど捻転する。また水溝の傍ら1センチのところから刺入するが、左手の親指と人差し指で患者の上唇を挟み右手で2寸の針を持ち、左から刺入刺激する。

これは合谷をとり、後渓に透刺してもよい。
刺針と同時に術者は患者の後ろに立ち、患者の腰と腹の境目(京門 章門のあたり)をきつく支え患者を助けて腰部を20回くらい曲げたり回したりする。

腰の軟部組織が損傷し面積が小さいものは対側か、痛む側の後渓をとり合谷に向けて1-1.5寸刺し大きく動かし強刺激する。
または痛む側の晴明をとり、0.5寸-1寸くらい刺入する。ゆっくりと刺入して傷をつけないようにする。また腰の痛むところが広範囲にわたっている場合は対側の腰痛穴をとり、二本の針を手掌の中心に向けて1寸ほど刺入する。得気があればそこで刺激してやはり腰部を少し動かす。以上のべた方法はすべて15分置針もする。

それでもはっきりした変化のないものには大腸癒に2.5寸くらいの深針をする。そうして委中に刺血をするまた命門や陽関に抜カンする。

治療効果——————–
1418例を治療し、有効率98.3% 治癒率は59.4%ー83.1%に達している。

体針——————–
2 主穴:委中 阿是穴
配穴:挟脊穴 腎癒 志室 腰眼
阿是穴の位置 腰部の圧痛点で腹部にちょうど対応するところ。

治療方法——————–
まず患者をベットに腹ばいに寝かせて、術者は腰仙骨間などを圧し、圧痛点を探し出す。そこを軽く圧し、患者が息をはくときに軽く圧す。その後に、委中に針をして捻針をして抜く。置針はしない。
引き続き、挟脊穴に針をして(疼痛点の両側)阿是穴にも針をする。置針はしない。
一日一回治療する。

治療効果——————–
701例(一部ぎっくり腰以外の慢性腰痛も含む)を治療し有効率95%ー100%だった。

頭針法——————–
主穴:枕上正中線 枕上傍線
配穴:腰部阿是穴

治療方法——————–
前述した穴位はすべてとる。まず主穴に28号-30号の太さの1.5寸の針を上から下に向けて刺入する。正中線の腰痛には枕上正中線を、両側なら枕上傍線を左右対側にとる。

針を帽状健膜まで達したら、一定の針感を与えて(酸 痛 張が多い)100回-150回くらい捻転する。運針の時間は2分程度。できれば患者はその間、腰を動かしてみる。そうして20分程度置針。その間も腰は動かせれば動かす。

治療効果——————–
75例を治療 治癒48例 著効27例 有効率100%

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