頸椎症

頸椎症は頸部の椎間板が退化し、上下の椎体が増殖して脊髄や神経根を圧迫したり椎骨動脈の血液供給に影響して起こる一連の症状である。臨床では神経根型、脊髄型 椎骨動脈型 交感神経型の四種類に分けられる。

神経根型がもっとも多く、頸肩部の痛みが腕から指先まで放散して頸部に運動制限があり、ひどいものは指が痺れて力がはいらなくなったり、耳なりや目眩などの症状が起こるが、鍼灸治療がもっとも効果を上げれる治療法である。

本病は一般的には中年男性に多い。現代医学では痛み止めや理学療法、手術などになるが特に効果的な方法はなかなかない。

頸椎症に現代鍼灸治療を使った報告は1950年-1960年にはかなり少いが、1970年になってから急激に多くなりはじめた。それから20年間の間に数千例の鍼灸治療の症例報告がされて、電気針 灸頭針 隔薬餅灸 竹カンレーザー針 穴位注射 磁石針 刺絡など多くの治療法が本病に使われた。

中国以外でもルーマニア 日本 アメリカなどでも治療の報告がされ中国以外では、電気針などが多く日本では生姜灸も行われている。

世界での本病に対する鍼灸治療の有効率は90%あり、その治療効果を検証するために筋電図を使って灸頭針の頸椎症に対する作用を観察したところ、陽性反応が消失するのに伴い、静止時の筋電図から線維攣縮波や線維束攣縮波が消失し損傷した神経に支配されている筋肉の筋力も正常に回復し運動電位の電圧も正常になっていて、確実に鍼灸治療が効果的である事を証明している。

治療——————–
体針
主穴:主穴は二組に分けられる。
① 頸の挟脊穴 4-7 ② 唖1ー唖4 風池 天柱 大椎
配穴 神経根型 肩井 肩隅 曲池 合谷 後渓 養老
椎骨動脈型 百会 四神聡 太陽 頭維 三陰交 太渓 行間
交感神経型 百会 四神聡 心癒 肝癒 胆癒 太衝
脊髄型  足三里 太陽 外関 委中 陽稜泉 環跳
唖1-4の位置は、1、2 4は脊椎上にあり、それぞれ第2第3間 第3第4間 第6第7間 3のみ唖2の横0、5寸にある。

肩縫穴:肩甲骨内則の圧痛点

治療方法——————–
主穴は毎回一組を選び両組を交互に選ぶ。①の穴位は挟脊穴の5 6を使うが首肩の痛みなどが強い場合やしびれが上肢にまで及ぶ場合はすべての穴位を使う②組の穴は唖1ー4のうち一カ所だけを使い、残りの穴位から一穴をとる。配穴は症状の状態により2-4穴使う。

挟脊穴 28号ー30号くらいの針を使う 長さは1、5寸程度 脊柱方向に向かい75度くらいの角度で刺入する。もしくは45度の刺入角度で刺し、なにかに当たったら0、5寸ほど後退させる。針感を伝わらせるのに、痛みが強ければ、緊提漫安 しびれが強ければ慢提緊安を使う。一般には平補平写を使う唖1-4はいずれも1-2寸刺し 捻転はしない。

唖3は挟脊穴と刺し方は同じである。正確に取穴し得気したら軽く3-5分提挿する。

大椎はすばやく切皮しゆっくりと、1、5寸の深さまで刺入する。抜針したらきちんと針穴をもむ。
毎日か隔日に治療し10回ー12回を1クールとして各クールは3日から5日間あける。

治療効果——————–
治癒=症状が完全に消失し頸椎の運動幅も正常になったが、
頸部の退行性変化に変化が見られない。
著効 症状はあきらかに軽くなったが疲れると後頸部に少し不快感がでる。
有効 症状が軽くなり、作業ができるようになる無効 症状、徴候ともに変化がない

1991例を治療しそのうちの1761例を上の基準に当てはめると、治癒778例 著効 515例 有効402例無効46例で 有効率97、3%

残りの250例では頸肩の改善率91、6% 指の痺れと関連運動障害の有効率はそれぞれ89、5%と94、2%だった。

全体的な治療状況からみて、神経根型に対する治療効果は高く、脊髄型に対してはもっとも劣っていた。

電気針——————–
主穴:頸部挟脊穴2-7配穴 養老 天柱 腎癒 大腸癒 曲池 外関 合谷 陽稜泉 秩辺

治療方法——————–
主穴は増殖部分にもとずき 対応する挟脊穴を選ぶ 配穴は毎回4-5穴を選ぶ 主穴は針を45度の角度をつけて刺入し運針して、響かせる1分ほど運針した後、パルス波を流す 一日一回20分程度の電気針で15回を1クールとして各クール間は4-5日空ける

治療効果——————–
168例を治療して有効率は93、6%
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