ED(勃起障害)108名の臨床報告

広西中医学院付属病院鍼灸科の秦愛国は、南西アフリカのナミビアでのED(勃起障害)治療を報告した(中国鍼灸、04年1期)。

患者は108例、平均年齢27歳(17~65歳)、平均罹患期間4カ月(10日~3年)。

秦氏は、一般にアフリカではセックスの相手が複数で、これが多数のEDの主要な原因となっており、中医学の房事過多による精気不足命門火衰の理論に符合するとしている。

治療法——————–
治療は2日に1回、以下の2組のツボを交互に使用した。

①帰来、三陰交、中極。②腎兪、三陰交、命門。各穴は刺鍼し軽い補法を用いる。刺したままの状態で、下腹部や腰部のツボには棒灸を各10分間行い、局部が冷めるのを待ち5分後に抜鍼する。1クール7回で、2クール後に治療効果を観察した。

治療効果——————–
回復42例、著効(どうにか性交可能)28例、有効(短時間勃起するが性交はできない)24例、無効14例であった。古典では腎気は32歳で最も盛んになりその後徐々に衰えるとするが、年齢を33~48歳(38例)、49~65歳(20例)の2グループに分けて観察したところ、有効率は81・6%対75・0%で、有意な差はなかつた。

なお棒灸の煙が苦手な人もいるようですが、中国では無煙式棒灸も販売されている。

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