認知症(老年性、アルツハイマー型ともに)

認知症は慢性に進行する精神衰退性の疾病である。初期には最近の記憶が減退し、性格が自分勝手になるなど頑固になっりするのが特徴である。進行すると知能が全体的に低下して寝たきりになったり自分で身の回りの世話ができなかくなったりする。

主にアルツハイマー50% 脳血管障害10% 両者の併発15% その他10%となっている。西洋諸国や中国でも本疾患の死亡順位が第4位となっている。現代医学でも有効な手だてがない。

中医学では老年性痴呆症を腎虚随空で本で、痰阻血おが標と考えている。

本疾患の治療は宋の時代に関元に三百壮の記載があるものの、本当に重視されたのは90年代のはじめになってからである。不完全な統計だが、1991年から1998年までで本疾患の鍼灸治療に関する論文は20編あまり。中国のものが主であるが、それ以外の臨床研究もある。治療では体鍼を多く使っているが頭部や顔面を主とする。

多くの医者は鍼灸と漢方薬を併用することで、効果を上げている。

近年、老年性認知症の鍼灸のメカニズム研究が幅広く展開され、刺鍼の後では認知症患者の大脳皮質の興奮性がいくらか向上し、脳の血液供給と酸素供給量が増加して衰退したニューロンのエネルギー代謝を促すことがわかった。刺鍼により、脳組織内のM-レセプター結合容量が変化してcAMP/cGMPの比率を調整することから脳組織内のエネルギー代謝を改善し損傷された脳組織の修復と再生を促すことが動物実験でも証明された。

治療——————–
●電気鍼
本法は主に老年性あるいはアルツハイマー性の脳血管性痴呆の治療に使われる。
取穴
主穴:四神聡 本神 神庭 水溝 風池
配穴:神門 後渓 足三里 太渓 大椎
四神聡の位置:百会穴の上下左右1、5寸

治療方法——————–
主穴を中心に考慮して配穴を加える。頭部穴をとって1寸程度刺入する。(横刺)捻転などして得気を得たらパルスを結び患者が耐えられる程度の強度で通電する。
時間は15分程度
毎日一回治療、12回を1クールとする。

1クール終了後3日間空けて、再開する。
一般に3クールは様子をみるために治療をしたほうがよい。

治療効果——————–
:著効 治癒:主な症状が基本的に回復し、意識もはっきりしており、健全に向かっていて質問に明確に回答する。反応も鋭敏で自分で身の回りのことができるようになる。

有効:主な精神症状が軽減しほぼ自分の身の回りの事もできるようになる。質問にも答えられるが、反応はまだ鈍い。

無効:主な症状に変化はなく、病状が進行し自分で身の回りのことができない。質問にも性格に答えられない。

30例を治療して治癒6例 有効20例。無効4例 有効率は86、7%

●体鍼——————–
主穴:百会 四神聡 神庭 当陽 上星 首面 鼻交 定神 水溝
配穴:足三里 豊隆 大椎 身柱 命門 腎兪 複留 太渓 陽交
当陽穴の位置:両目を直視させて瞳孔の直上で髪際を1寸入った部分
首面穴の位置:鼻梁根部で鼻梁骨の少し上部にある陥没部 両目間
定神穴の位置:人中溝の正中線で下1/3と上2/3の境界線

治療方法——————–
毎回 主穴から4~5穴、配穴から3~4穴とる。1、5寸~2寸の鍼で透穴する。
まずは四神聡から鍼先を百会に向けて平刺する。できれば30分の置鍼をする。
他も透刺を一般的に行う。
頭部以外は透刺は置鍼はしない。

足三里→豊隆
複留→太渓
神庭→当陽
神庭→上星

治療効果——————–
:著効 164例を治療し、臨床治癒126例
有効30例
無効8例で有効率は95、1%だった。

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